#042 廣野ゴルフ倶楽部訪問記
日本のゴルフコースで最もラウンドすることが難しく、そして多くの人が一度は行きたいと思っているであろう廣野ゴルフ倶楽部(以下、廣野)をラウンドすることが叶いました。
ラウンド前に廣野について、インターネットを通じて情報収集しようと思いましたがなかなか見つけられませんでした。
せっかくの今回の貴重な経験を記録として残したいと考えました。
廣野をラウンドすることができたのは、第81回(2016年度) 日本オープンゴルフ選手権 Dream Stageの会場となり、それにエントリーできたためです。
Dream Stageについては以下のURLをご覧ください。
http://www.jga.or.jp/jga/jsp/championship/news_detail_11488.html
練習ラウンド 2016/4/22 Fri 10:00 1.5ラウンド 2B
ドリームステージ 2016/4/25 Mon 10:00 1ラウンド 3B
廣野ゴルフ倶楽部について
アクセス
今回は遠方からラウンドでしたので電車で行くことにしました。
神戸電鉄栗生線 廣野ゴルフ場前 という駅を降りると目の前に倶楽部の門があります。
駅から徒歩1-2分です。目の前に信号がありますので、実際にはもっとかかります。
駅はほぼ無人駅ですが、SUICAが使える改札でした。
クラブハウス
クラブハウスの様相は、東京ゴルフ倶楽部、那須ゴルフ倶楽部、相模カンツリー倶楽部などのような日本の歴史あるコースのそれと似ている雰囲気がありました。
それ以上に高級だったり、堅苦しかったりすることはありませんでした。
チェックイン
2日間とも10時スタートでしたので、遅めのコース到着でした。
入り口には他のコースと同様にバッグを取り込んでくださるスタッフの方がいらっしゃって、気持ちよくご挨拶いただきます。
入り口を入って右手が受付です。
受付の奥が事務所のようになっています。
自分の情報を記入する紙も他のコースと変わりはありません。
ロッカールーム
ロッカールームは、受付からすぐの場所にあります。
男子のロッカーは広く、メンバー用のロッカーとビジター用はエリアが分けられています。
ロッカーはスチール製の歴史のあるコース(大洗など)で見られるタイプのものです。
ビジターの方が手前にあります。入り口を入って右手前です。
廣野のロッカールームの特徴は以下の通り。
・ロッカールームの中に売店があります。その売店で廣野ロゴのものが購入できます。
・宅配便で送ったものはロッカールームの真ん中に置かれています。
自分のバッグから靴を出した後、従業員の方にバッグをマスター室横のバッグ置き場に運んでいただきます。
チェックインからロッカールーム、コースまでの導線がシンプルでアイルランドでラウンドしたコースの雰囲気がありました。
売店
売店で売っている廣野グッズは以下の通り。
・キャディーバッグ (スリクソン製のスタンドバッグと皮革製のもの)
・ポロシャツ
・キャップ/バイザー
・ネクタイ
・マーカー
・タオル
スコアカード/グリーンフォーク/マーカー
スコアカードは、レディース用のものと、レギュラー/バック用のものの2種類があります。
グリーンフォークとプラスチック製のマーカーが置いてあります。フォークは2つ爪のスチール製。
カート
カートは完全手引きでバッグが最大3つ積めます。
新しめのカートで余計なカゴはついておらず、カートそのものは軽量でした。
廣野では通常3Bで、4Bとなる場合には一人はセルフいうことが、コースで配布しているコースレイアウト兼エチケット本に書いてあります。
ドライビング レンジ
クラブハウスを出て右手に2-3分ほど歩くとすぐにレンジがあります。
練習ボールは小屋で購入手続きをします。緑のトレイに24個200円。
(ドリームステージだったためかもしれませんが、)
アイアン用のエリアとドライバー用のエリアが分かれてあり、アイアン用のエリアでは芝から打つことができました。
レンジの奥にはバンカー練習場がありました。
パッティンググリーン/アプローチ練習場
クラブハウスの目の前にパッティンググリーンとアプローチ練習場が並んでありました。
アプローチは通常はパッティング専用かもしれません。
パッティング グリーンから18Hのグリーンを撮影
パッティング グリーンから9Hのグリーンを撮影
目土
自分の目土袋を持っていきました。
目土を嫌がるキャディーさんもいるので、事前に目土していいか聞いたら「目土しなくてよいです」とのこと。
「しなくていいのか?してはいけないのか?」と問い直すと「してはいけません」とは言われなかったので、途中で目土しながらラウンドすることに。
FWは大体目土されていますが、それほど完璧にされているわけではありませんでした。
目土は少し緑がかったもので、もちろん毎ホール目土が入った箱が置かれています。
ラウンドの目安時間
1.5時間/2B
2時間/3B
最初のハーフが終わった時に、キャディーマスターから「もう少し早くお願いします。」と言われました。
2Bで1:45でした。
キャディーさんに聞くと「通常2時間以内という案内しかしていないのでキャディーマスターに確認します」とのこと。
その回答は、「2Bなので1:30で周ってほしい」とのこと。もう少し細かくいうと僕らの後ろを2Bで周っていたとあるプロから「前が遅い」という連絡が入っていたようです。
その後ろの2Bは、本当は僕らの前のスタートだったにもかかわらず、ティータイムに間に合わなかったため僕らが前に出ました。
ボールを探したのは1度だけでそれ以外はスムーズなラウンド。後ろの組を見た時に明らかに「待っているな」と思ったことは1度くらい。
キャディーさんは僕らが練習ラウンドと分かっていたので、2時間以内でラウンドできることを確信し、後ろが来ていないことを確認したうえで、コースマネジメントやグリーン周りの説明を丁寧にしてくださいました。
一連のことは、ランチ後の後半のスタート前にキャディーさんに詳しく説明していただきそして丁重にお詫びされました。お詫びされることではないのですが、その姿勢と対応に感動しました。
ちなみに後ろの組は二人ともヴィトンのバックで、一人はオノフのクラブでした。
ランチ/レストラン
ハーフ終了後にランチ ブレークになります。
廣野ではランチ後のスタート時間は告げられません。自分たちのタイミングで、長すぎることなく後半のスタートをしてください、ということのようです。
これは初めての経験です。
レストランの様子は、これも日本の伝統的なコースのクラブハウスと同様に木造で伝統溢れる上品で立派な作りです。
メニューは、ボードに貼られているもので、値段が書いてありません。5-6品あったのでしょうか。
緊張のためメニューで覚えているのか、カレーライスとビーフシチュー。オーダーしたものはカレーライスです。
テーブルには、高級フランスレストランのように、最初からグラス、皿やフォーク、ナイフ、ナプキンが置いています。
カレーは、ご飯とカレーが別々にサーブされます。
最初に、ウェイトレスさんが大きな皿に入ったご飯を、やや大きいスプーンに山盛りでそれぞれの皿に盛ってくれます。ですので、食べたい量のご飯を伝えられます。
その後に同様にカレーもそれぞれの皿に盛ってくれます。カレーは、ビーフが大きめでトマト味が感じられるものでした。おいしかったです。
コースの様子
FWは広いです。
ホールは林で区切られていて、OBラインがあるホールもありましたが、広いのでほとんど気になりませんでした。
グリーン周りのバンカーの多さと深さ、大きさは廣野ならではと思いました。
バンカーの砂は土が混じっている感じ。レーキは木製のものなので、きれいに均すのは難しいので、バンカーのライは悪いこともあります。
グリーンのアンジュレーションは微妙で複雑です。
キャディーさんのサポート
数年前までキャディーさんはグリーンに上がることが許されていなかったらしいです。
そういうこともありグリーン上のラインを伝えることは進んではやってくれませんでした。
旗もプレイ終了後のプレイヤーに任せてくれ、キャディーさんはプレイのスムーズな進行を心がけていました。
僕はキャディーさんはそれでいいと思います。
(太平洋御殿場は、キャディーが旗をカップに立てないといけない、という指導を受けているようです。)
キャディーのS上さん。廣野ではベテランの域とか。とても素晴らしい方でした。
ゴルフ ミュージアム
クラブハウスの隣にゴルフ ミュージアムがあります。
ミュージアムはラウンドしなくても見学できるようです。9AM-4PMまで見学可能で無料です。見学の際は受付かマスター室に申し出る必要があります。
ミュージアムは撮影禁止です。
展示されているものは、日本のゴルフの歴史を物語る資料とクラブなどが展示されています。それ以外にも英国ゴルフ協会や、マスターズ/Bジョーンズに関連したものも展示されていました。
このようなミュージアムが廣野にあるのもそれはそれで意味があると思うのですが、もっと多くの人の目に触れられるように東京にあるといいのにな、と思いました。
1H
2H
3H
4H
5H
6H
7H Tee to 6H Green
7H
8H
9H
イン
10H
11H
12H
12H
12H
13H
14H
15H
16H
17H
18H
左上から、
バイザー(購入)、コースロゴタグ(ラウンドの記念にいただけます)、日本オープン、シニアオープン、女子オープン共通観戦券4枚(ドリームステージ参加賞)、Japan Openキャップ(ドリームステージ参加賞)
左下、
コースガイド兼エチケットガイド(コース備え付け)、マーカー(購入)、スコアカード、プラスチックマーカー、グリーンフォーク、ネームタグ(ドリームステージ参加賞)、ヤーデージブック(事前購入)
以下に参考までに支払った金額を掲載します。
これはドリーム ステージ用の金額で、通常ビジターとしてラウンドする時には違う可能性があります。
グリーン フィー 10,000-
キャディー フィー 4,900- (1ラウンド) 8,250- (1.5ラウンド)
カレー 1,200-
練習ボール 200-
ゴルフ場利用税 600-
ゴルフ振興基金 50-
廣野は人生で一度ラウンドできることがあるといいな、と思っていました。
それがこんなに早く叶うとは思っていませんでした。
練習ラウンドを申し込むためにコースに電話した時は緊張しました。ところが電話で対応いただけた方はとても親切。当日東京から始発で行くと到着が9:31になることを伝えると、それに合わせたスタートを用意してくださいました。
当日緊張してコースに伺うと、電話で感じられたのと同じように丁寧ではあるけど、必要以上に名門の雰囲気を感じさせることはなく、どの方もフランクにご対応いただけました。
何よりも素晴らしかったのはキャディーさんの対応。
前にも書きましたが、練習ラウンドと分かるとコースレイアウトや狙いどころグリーンの特徴などとても細かく教えてくださいます。
ホールごとに給水場があり、地下水でしょうかとてもおいしいお水でした。コースに2か所緑茶を飲める場所もあるのですが、それもすべて教えてくださったり、お茶を持って来てくださったり。
「ドリームステージの練習ラウンドは1.5ラウンドできますがいかがしますか?」ということもキャディーさんから教えてくださいました。
練習ラウンドの前半で「もう少し早く」という指摘が入ったことについても、キャディーさんは全く悪くないのに丁寧に説明とお詫びをされて、逆に恐縮してしまいました。
練習ラウンドの1.5ラウンドはこれまでの僕のゴルフ人生で指折りの楽しめたラウンドになりました。
廣野の何がすばらしいか?それはキャディーさんがすばらしいです!
最後に、
今回ドリームステージ本番だけでなく、事前の練習ラウンドをしたことで多くの事柄を習得できました。
練習ラウンドを後押ししてくれたゴルフ仲間のK原さんとS藤さんに感謝します。