#030 スタッフ3人しかいないゴルフ場が世界第83位!
僕がもっとも印象的だったコースが今回の旅で最初にラウンドしたThe European Club。
最新のランキングでは、世界83位にランクされています。
このゴルフクラブでラウンドさせていただいた時に目にしたスタッフは3人しかいませんでした。
日曜日の午前中という、ある意味最も空いている時間帯だったことも関係していると思います。
プロショップにいた20-30代の女性とクラブ専属プロのような40代の男性。もう一人はコース管理の人。
クラブハウスは、プロショップの建屋とロッカールームとレストランがある建屋だけ。
いたってシンプルです。
これだけで世界Top 100に入るクラブが運営できるものか、ととても不思議になりました。
が、よく考えてみれば、他に掃除やレストランの給仕をしてくれる人がパートで数人いて、コース管理の人があと2-3人もいれば十分なのではないか、と思いました。
日本はゴージャスなクラブハウスであることがステータスとなっていて、その結果経費がかさみ運営が厳しくなる、という自分で自分のクビを絞めてしまうようなゴルフ産業の進み方にあったと思います。
バブルの時にはそれでよかったのかもしれません。
しかしながら、今後のゴルフ人口の減少や日本の産業の停滞を考えると、アイルランドのゴルフ場のようなシンプルなものに移行しなければ生き残れないと思います。
お風呂はいらない。シャワーだけでよい。
レストランも必要ない。弁当やドリンク、軽食の販売でよくて、もしレストランの形態を維持したければ外部に委託して、ゴルファー以外の客を呼べるようなものにする。
プロはゴルフ場所属にして、そこでゴルファーとの接点を持ちながら、自らのブランディングやゴルファーの健全なゴルフライフに寄与する。
プロショップではもっとゴルフギヤやウェアを扱い、そこでプロの意見を聞きながら購入できるようにする。
ゴルフ場を地域に開放して、地域の人たちがゴルフやゴルフ場を通じて交流できるような場にする。
などなど。
僕はまだ行ったことがありませんが、KOSHIGAYAやケントスなどはそのような発想でリニューアルしているのだと思います。
今後ゴルフ人口が減っていく日本で、多くのゴージャスなコースがどのように変化していくのか、産業としてではなく、文化として非常に興味があります。